野球をやっていれば誰もが一度は左バッターへの憧れを抱いたことがあるのではないだろうか。それは、天才バッター・イチロー選手が右投げ左打ちであることと、彼の流れるような美しいバッティングフォームの影響を受けているのかもしれない。
僕自身もイチロー選手に多大なる影響を受けた野球少年の一人だった。ただ、右バッターとしてやってきた選手が左バッターに転向するころはそんなに簡単なことではない。
左バッターに転向して右打席より打てるようになる保証なんてないし、慣れるまでに時間がかかるので、日々激しいレギュラー争いを繰り広げている野球少年にとってその転換を決断することには大きな勇気が必要だ。
大学生になってから左バッター転向
僕はそんな中で、大学生になってから(浪人したために当時20歳)で左バッターに転向した。
もちろん、プロ野球選手になれるほどの実力はなかったのだが、左バッターに転向してから2年ほどで、関西の硬式野球1部リーグで、3割以上の打率を残し、ベストナイン賞も勝ち取った。
この左バッターへの転向は、僕の13年間の野球人生の中で最良の決断だったと言い切れる。
僕が左バッターに転向した理由
なぜ僕が20歳を超えて、今更ながらの転向を決意したのかというと、「やりたいと思っていたことにチャレンジしよう」という気持ちが盛り上がったというだけだ。
実は、高校野球で相当に厳しい練習を経験した僕は、1年間の浪人生活を経て、第一志望の大学にも入学できたし、あの辛かった野球を大学にまで続ける気なんてサラサラなかった。
しかし、一時の気の迷い(?)で、硬式野球部に見学に来て、そこで大学生で左バッターに転向してレギュラーを勝ち取ったという先輩に出会った。僕は「そんなことができるのか…」という衝撃を受けた。
冒頭に書いたように、昔から漠然と左バッター(特に右投げ左打ち)に憧れがあったので、その先輩の姿を見て、「自分も大学野球に挑戦しよう。どうせ野球を続けるなら憧れがあった左バッター転向に挑戦しよう!」と思って、転向することにしたというわけだ。
正しい戦略があれば左バッターになって3割打てる
僕も楽をして左バッター転向を成功させたわけではない。でも、自分の適性を見極めて、ある程度戦略的に練習すれば、きっと左バッターへの転向は今からでも遅くはないはずだ。
他の記事で、左バッター転向に向いている人の条件や、成功させるコツをまとめているのでぜひチェックしてみてほしい。