左バッターに転向して打率3割を超える方法

20歳で左バッターに転向して成功した経験から、その戦略やコツ、練習方法やバッティングフォームについてまとめました。

左打者は本当に有利なのか?|左バッターを科学する

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左バッターは以下のような理由で右バッターより有利な点が多いと言われている。

・一塁に1歩分近い

・右投手と相性が良い

・腰の回転と走り出す方向が同じ

近年、右バッターから左バッターに転向する球児や、野球を始める子どもを左バッターとして育てる指導者が増えているようだ。

左バッターは本当に有利なのか?

その問いに真っ向から答えた面白い本を見つけた。内容はおそらく中学生向けくらいの簡単なものだが、日本プロ野球選手の右バッターと左バッターを比較したデータは面白かった。

左バッターを科学する

左バッターを科学する

Posted with Amakuri at 2018.8.5

  • ベースボールマガジン社
  • ベースボールマガジン社

 

『左バッターを科学する』ベースボールマガジン社(2016) 

・左打者と右打者の打席数に対する内野安打率は、右バッター全体で1.51.7%に対して、左バッターは2.42.6%と高い。

・右投手に対する対戦成績は、左バッターのほうが平均して1~2分くらい高い。

・松井稼頭央、西岡剛、金城龍彦などのスイッチヒッターの内野ゴロに対する内野安打率は左打席の方が軒並み高い。 

・シーズン打率歴代トップ10のうち、9名は左バッター

 などなど、左バッターが有利であることを裏付けるデータが満載だ。右バッターから左バッターに転向した経験がある自分としても、このデータは実感値としてはとても妥当だと思う。

一方で、ホームランにおいてだけは、左打者が有利とは言えないようだ。

19962015年までのセ・リーグでホームラン王を獲得した左バッターは、松井秀喜、ペタジーニ、T・ウッズ、ラミレスのたった4名だそう。 

また、通算ホームラン数の歴代トップ20人のうち、左バッターは王貞治、門田博光、張本勲選手など5名。かつ、王貞治、門田博光、張本勲の3選手は、左投げ左打ちで、生まれた時から左利きだ。これを見ると、長打を打つための力強さは、「作られた」左バッターには超えられないものがあると言えそうだ。

以上のように、長打を除いて、左打者はやはり有利だということを改めて理解した。